苦戦しすぎて半日溶けたので、備忘録にしておきます
背景
我が家にも話題のFGDP-50が招聘されました。大変喜ばしいことですが、これにより元々フィンガードラミングにしか使っていなかったMPC studio mk2及びMPC softwareがいよいよ役割を失ってしまい、流石に勿体無いのでMPCの本来の役割たるトラックメイキングでもやってみようと思い至りました。素材をサンプリングするにあたり、iPhoneで再生した音源をMPC softwareで録音したいのですが、それを実現するためのまとまった情報が見当たらなかったため、GPT4に聞いたり公式のFAQを眺めたりしつつ試行錯誤したところ、何とか目的が達成された、という次第です。
環境
- iPhone
- iPhone13mini
- iOS 16.1.1
- PC
- MacBook Pro
- Mac OS Sonoma 14.3.1
- MPC
- MPC Studio mk2 1.0.6
- MPC2 2.13.0
結論
- iPhoneとMacを接続
- Audio MIDI設定でiPhoneを有効化
- MacへのinputにiPhoneを指定
- MPCのマイクへのアクセスを許可(※自己責任で!)
- MPC softwareのinputデバイスにiPhoneを指定
- トラックのAUDIO INPUTを変更
- サンプリングを実行
詳細
1. iPhoneとMacを接続
USBで普通に有線接続します。ところで本記事はiPhoneを対象としていますが、多分iPadでも同じ要領で同じことができる気がします。 ちなみに、これ以降の作業ではiPhone側で何かしらの音源を流しっぱなしにしておくと、インジケータなどで入力がどこまで通っているかを逐一確認できて良いと思います。
2. Audio MIDI設定でiPhoneを有効化
MacでAudio MIDI 設定.app を開きます 画面左の機器一覧に接続したiPhoneが表示されているので、「有効にする」の表示をクリックして有効にします。クリックした項目とは別に、機器一覧にiPhoneが新たに表示されるようになります
3. MacへのinputにiPhoneを指定
Macのシステムの環境設定から、サウンドの項目を選択し、入力デバイスにiPhoneを選択します
4. MPCのマイクへのアクセスを許可
システムの環境設定からプライバシーとサキュリティを開き、マイクの項目を選択します。一覧にMPCがあるので、チェックをONにしてアクセスを許可します。
これがマジで罠。これをしないと、5の「MPC softwareのinputデバイスにiPhoneを指定」を実施しても、OSの設定画面では入力のインジケータが反応しているのにMPC側ではなんの音声も聞こえない、という謎な状況に陥ります。僕の場合は一向にMPC softwareに信号が入力されないまま1,2時間溶けました。ちなみに公式でアナウンスされている内容ですので、詳細は以下のページをご参照ください(というかこのページを見つけられなかったら詰んでた)
Macでソフトウェアが正常に動作しない、オーディオI/FやMIDI機器が認識されない場合 https://www.inmusicbrands.jp/data/faq_for_mac.pdf
なお、ここはセキュリティに関する設定変更なので、自己責任で作業してください
5. MPC softwareのinputデバイスにiPhoneを指定
MPC softwareでPreference(setting)を開き、Audio DeviceタブのinputにiPhoneに指定します 正常に設定されていれば、iPhone側で音声を再生した際にinput横のインジケータが反応します
6. トラックのAUDIO INPUTを変更
録音するトラックのAudio Inputの設定を確認します。デフォルトではInput 1,2となっています。この状態で既に信号が入力されていて、MonitorをONにして音声が聞こえれば特に問題ありません。もし信号の入力がなければ、Input 1,2から指定を変更します(ただ、どの番号に指定変更するかは僕が調べた限りわからず、、、)。
なお、Audio MIDI 設定で+アイコンから「機器セットを作成」を選択してiPhoneを含むAggregate Deviceを作成することでInputの番号を確認できますので、ここで作成したAggregate Deviceを入力デバイスに設定することでInputを確実に指定できるっぽいのですが、ちゃんと動作確認まではできていないです。
7. サンプリングを実行
ここまできたらトラックに音声入力ができている状態ですので、あとはサンプリングするなり何なりと。
おわりに
MPC software周りは、スタンドアロン機と違って有志の情報があまりなくてキツい気がします。 GPT4がなかったら絶対挫折してました。テクノロジーに感謝。