雑記 in hibernation

頭の整理と備忘録

思想・哲学

目的についての殴り書き - 不毛な効用と豊かな無駄について

ふとしたきっかけで國分功一郎氏の『目的への抵抗』を読みました。以前より、「これは多分、自分が常々考えているのと同じようなことを言っているのだろうな」とタイトルから察していたのですが、いざ読んでみると案の定、というか想定以上に類似点が多く。…

かんじること、わかること、かんがえること

今ひとつ意味の違いがわかりにくい「感性」「知性」「理性」ついて、主に(近代)哲学的な文脈で、それぞれの意味やニュアンスに関して僕なりの理解をまとめておきます。ざっくりした理解なので、厳密な正確性には欠けるかもしれません。 感性 これが一番わ…

【個人的まとめ】実存と構造

個人的な事情により、一年位前に読んだ書籍を読み返してまとめました。備忘録としてメモです。 概要 どんな本? 新書。2011年に初版刊行なので、ちょうど10年くらい前の本ですね。 実存と構造 (集英社新書)作者:三田誠広集英社Amazon どんな筆者? 三田誠広…

多様性の尊重と表現規制の矛盾を自由主義の変遷から解く

近頃、表現の自由に関する議論(というほど論客同士のコミュニケーションが成立しているかはさておき、、、)が盛り上がっていますね。面倒なのであえてその具体には触れませんが、個人的なスタンスとしては表現を規制もしくは制限する動きに対しては基本的…

カンディンスキーのコンポジションと言語表現との類似性

ロシア出身の画家のワシリー・カンディンスキーは、抽象絵画の先駆者として有名です。その作品は直線や円が重なって散りばめられた幾何学的な雰囲気が印象的で、素人目に見てもThe・抽象絵画といった様相です。没後何年か経って日本ではパブリックドメインに…

冠詞とプラトンとソシュールと(養老孟司『バカの壁』より)

養老孟司『バカの壁』についての紹介は、もう今更ですね。 妙に心に残っている一節があるのでまとめておきます。冠詞とイデア論の対応関係についてです。 バカの壁 (新潮新書)作者:養老孟司発売日: 2012/07/01メディア: Kindle版 英語の授業で定冠詞と不定冠…