雑記 in hibernation

頭の整理と備忘録

雑記

ゲームへの参加条件としての身体性

この問題から一度解放されるために、現在の考えを記録しておきます。 ちょくちょく更新するかもしれません。

目的についての殴り書き - 不毛な効用と豊かな無駄について

ふとしたきっかけで國分功一郎氏の『目的への抵抗』を読みました。以前より、「これは多分、自分が常々考えているのと同じようなことを言っているのだろうな」とタイトルから察していたのですが、いざ読んでみると案の定、というか想定以上に類似点が多く。…

かんじること、わかること、かんがえること

今ひとつ意味の違いがわかりにくい「感性」「知性」「理性」ついて、主に(近代)哲学的な文脈で、それぞれの意味やニュアンスに関して僕なりの理解をまとめておきます。ざっくりした理解なので、厳密な正確性には欠けるかもしれません。 感性 これが一番わ…

THE FIRST SLAM DUNKを観た

読んだ(※)ので、観に行きました。観賞後の所感を書き散らします。ネタバレありです。 www.youtube.com ※「読んだ」の話はこちら→ SLAM DUNKを読んだ - 雑記 in hibernation 第一印象を大事にしたかったので、パンフレットやインタビューなどの周辺情報を入れ…

SLAM DUNKを読んだ

今更ですが読みました。読後の所感を書き散らします。ネタバレありです。 SLAM DUNK 完全版 24 (ジャンプ・コミックスデラックス)作者:井上 雄彦集英社Amazon 桜木にとっての「バスケットマン・ライジング」 脚本においてログラインという概念があります。ス…

生の煮こごり

3ヶ月ほど前のことです。お子が産まれました。第一子です。全てが順調とはいかなかったものの、結果を見れば母子共に健康ですから、万事こともなしといったところです。

本の話 - その3. 輪読会 in home編

こちらの続きです。最終章です。 toeming.hatenablog.com その晩の食卓にて。読書会自体はまぁ面白かったよ、といったことを妻にも話してみました。妻は僕に勝るとも劣らず読書が苦手な人間です。しかし、一方で本や本に満たされた空間自体は好きらしく、物…

本の話 - その2. 読書会にいこう編

こちらの続きです。 toeming.hatenablog.com 本を嫌い、ひょっとしたら本にも嫌われているかもしれない僕ですが、なんの因果か読書会に誘われてしまいました。 自宅の、僕がほぼ自室として使っている一室には、壁一面を埋める大きさの本棚があります。ちょう…

本の話 - その1. 読書が嫌い編

僕は読書が嫌いです。小説とかエッセイなんかは良いとしても、ビジネス書や技術書に対しては強い苦手意識があります。激しく頭を使うし、なけなしの集中力がすぐに底をつくからです。活字耐性は、子供の時分に読書に慣れ親しんだかどうかで決まる、と聞いた…

【読んだ本のメモ】シンギュラリティ:人工知能から超知能へ

輪読用の備忘録として読んだ本の内容をメモっておきます。 概要 どんな本? 人間レベルの人工知能(汎用人工知能)、そして人間を超えたレベルの知能(超知能)を実現するために考えうる道筋と、その過程にどのような技術的課題が存在するかを検討します。ま…

ムスタング再生記

かつての愛機であったムスタングをリペアするついでに、ピックアップをダンカンのP-Railsに換装してみました。その結果「自分のことをムスタングと思い込んでいる謎ギター」っぷりに拍車がかかったので、その模様をまとめておきます。 動機 学生時代にメイン…

【個人的まとめ】実存と構造

個人的な事情により、一年位前に読んだ書籍を読み返してまとめました。備忘録としてメモです。 概要 どんな本? 新書。2011年に初版刊行なので、ちょうど10年くらい前の本ですね。 実存と構造 (集英社新書)作者:三田誠広集英社Amazon どんな筆者? 三田誠広…

2021年 - 今年出会った3×3【書籍編】

今年出会ったものの中で特に印象的だったコンテンツについて、書籍・音楽・映画の3つのトピックそれぞれで3冊・3枚・3本に絞ってまとめておきます。今年リリースではなく、あくまで「今年僕が出会ったもの」なので、基本的にリアルタイム性は皆無です。 最後…

2021年 - 今年出会った3×3【音楽編】

今年出会ったものの中で特に印象的だったコンテンツについて、書籍・音楽・映画の3つのトピックそれぞれで3冊・3枚・3本に絞ってまとめておきます。今年リリースではなく、あくまで「今年僕が出会ったもの」なので、基本的にリアルタイム性は皆無です。 今回…

2021年 - 今年出会った3×3【映画編】

今年出会ったものの中で特に印象的だったコンテンツについて、書籍・音楽・映画の3つのトピックそれぞれで3冊・3枚・3本に絞ってまとめておきます。今年リリースではなく、あくまで「今年僕が出会ったもの」なので、基本的にリアルタイム性は皆無です。 まず…

多様性の尊重と表現規制の矛盾を自由主義の変遷から解く

近頃、表現の自由に関する議論(というほど論客同士のコミュニケーションが成立しているかはさておき、、、)が盛り上がっていますね。面倒なのであえてその具体には触れませんが、個人的なスタンスとしては表現を規制もしくは制限する動きに対しては基本的…

「当選確実」の裏で暗躍しているのは不正ではなく推計統計だって話

2021年衆院選の結果が出ましたね。蓋を開けてみれば、野党共闘を議席につなげることができなかった立憲に対して自民は議席は減らしつつも安定した戦績を残し、2大政党の裏では維新の躍進があり、れいわは着実に議席数を伸ばし。少なくない変化が感じられた今…

『パラレルワールドのアイツ』のはなし

NHKスペシャルで特集されるひきこもりの中高年や、「幸せそうな女性」をターゲットにした通り魔や、SNSで芸能人にクソリプ飛ばして溜飲下げてる人らや、「不況で風俗のクオリティが上がって嬉しい」的な発言をしたお笑い芸人や。そういう人たちを見ていると…

カンディンスキーのコンポジションと言語表現との類似性

ロシア出身の画家のワシリー・カンディンスキーは、抽象絵画の先駆者として有名です。その作品は直線や円が重なって散りばめられた幾何学的な雰囲気が印象的で、素人目に見てもThe・抽象絵画といった様相です。没後何年か経って日本ではパブリックドメインに…

マーケティングにおけるデータ分析の超ざっくり沿革

最近読んだ書籍の冒頭でマーケティング分野のデータ分析の沿革について非常に簡素にまとまって紹介されていたので、若干の意訳を加えつつ備忘録的に内容をメモ書きしときます。 超ざっくりですが、データの拡充により分析目的が多角化していく流れと、その背…

冠詞とプラトンとソシュールと(養老孟司『バカの壁』より)

養老孟司『バカの壁』についての紹介は、もう今更ですね。 妙に心に残っている一節があるのでまとめておきます。冠詞とイデア論の対応関係についてです。 バカの壁 (新潮新書)作者:養老孟司発売日: 2012/07/01メディア: Kindle版 英語の授業で定冠詞と不定冠…

2020年 - 今年出会った3×3【映画編】

今年出会ったものの中で特に印象的だったコンテンツについて、書籍・音楽・映画の3つのトピックそれぞれで3冊・3枚・3本に絞ってまとめておきます。今年リリースではなく、あくまで「今年僕が出会ったもの」なので、基本的にリアルタイム性は皆無です。 最後…

2020年 - 今年出会った3×3【音楽編】

今年出会ったものの中で特に印象的だったコンテンツについて、書籍・音楽・映画の3つのトピックそれぞれで3冊・3枚・3本に絞ってまとめておきます。今年リリースではなく、あくまで「今年僕が出会ったもの」なので、基本的にリアルタイム性は皆無です。 今回…

2020年 - 今年出会った3×3【書籍編】

今年出会ったものの中で特に印象的だったコンテンツについて、書籍・音楽・映画の3つのトピックそれぞれで3冊・3枚・3本に絞ってまとめておきます。今年リリースではなく、あくまで「今年僕が出会ったもの」なので、基本的にリアルタイム性は皆無です。 今回…

騙されたと思ってレゴムービーを観てくれ頼む

『LEGO ムービー』という映画があります。レゴブロックをテーマにした全編CGアニメーション映画です。監督・脚本はあの『スパイダーマン: スパイダーバース』のクリス・ミラー&フィル・ロード。 www.youtube.com で、この記事の趣旨なんですが、表題の通り…

住所データから日本列島を点描してみる

つい先日リリースされたばかりのようですが、こんなオープンデータがあるのを知りました。 住所データ、つまり大字・通称・町丁目までの地名とその緯度・経度を紐付けたデータセットです。 geolonia.github.io で、この緯度・経度の位置情報を画像上の座標に…

技術とバイブスの84年

500字を超えるくらいの文章を書くときはある程度構成や論旨を考えてから手を動かすのですが、この文章は完全に見切りで書き始めています。とにかく今思っていることを書き連ねていきます。 さて、今週の中頃のこと、個人的に結構大きなニュースがありました…

ペペロンチーノ合成獣

COVID-19は世界中で猛威をふるい、世界経済は混沌へと向かっています。人々が不安に駆られる日々を過ごす中、こんな時だからこそ自分にも何かできることがあるのではないか。どうにか社会に貢献したい一心で思慮を巡らせた結果、ペペロンチーノを作る時のコ…

統計学と人類皆平等

某有名人の某感染症への感染が発覚して話題になりましたが、twitterでざっくり以下のような言説を見かけました。 あの超有名人でさえ感染している状況を鑑みれば、東京都の感染率は公表されているよりも高いのではないか(意訳) 直感的に「その理屈は正しく…